ヒトをはじめとする高等生物には、細菌やウイルスなど外界から侵入してくる異物から生体を守る免疫システムが備わっており、その根幹をなすのが抗体を産生して異物を認識し、排除するBリンパ球です。事実、Bリンパ球は多種多様な異物に対抗するため、抗体遺伝子をランダムに変化させることで対応しています。一見、合目的的に見えるこの抗体遺伝子のランダムな変化は、逆の見方をすると、ランダムな遺伝子変化ゆえに自己を攻撃する抗体を作り出し、自己免疫疾患を引き起こす危険が常につきまとっています。
Bリンパ球がどのようなメカニズムで分化・増殖し、自己を攻撃する細胞を選別、排除していき、一方異物に対して反応する細胞を、ready to goの状態に保っているかを理解することが、私たち分化制御グループの最大のテーマです。当然ながら、その先にはリンパ球の人為的制御法の開発をつうじて、アレルギー疾患・感染症・自己免疫疾患のより効率的な治療法開発への貢献を目指しています。
図1. Bリンパ球の分化
図2. B細胞の細胞内シグナル伝達
所在地:横浜研究所 北研究棟3階